阪急デブとイノセンスについての回想

mixi時代に書いた日記をちょこっといじって載せときます。
俺が再び酒に手を出した結婚式に阪急デブも呼ばれてて、久々に会ったのですが、どうも阪急デブ自身も八月位に結婚するそうで、その式にも呼ばれてるのです。
今度は飲まんと務めを果たすぞ!
阪急デブおめでとうの記念に約9年前に書かれた日記を再びアップ☆
この頃はまだ面白い文が書けてたと思う…。
ログ残しといて良かった。




あれは三、四年前の事だろうか…。
俺は毎度おなじみの友人Oと共に友達がやってるバンドのライブを観に十三に来ていた。
関西在住の方は分かると思うが十三はじゅうそうと読む。
そして立派な風俗街だ。
俺はそういうとこを通る度によっぽど飢えてそうに見えるのか、かなりしつこい勧誘を受ける。
今回も十三ファンダンゴというライブハウスに辿り着くまでに何人ものキャッチの兄ちゃん、姉ちゃんの誘いを振り切る羽目になりすっかり疲れ果ててしまった。
でもライブは良かった。
十三ファンダンゴはやっぱいいハコだなと思った。
そしてライブを観終わってそろそろ帰るかと来た時と同じくまたキャッチを何人もやり過ごしてようやく駅の改札に着いた。

本題はここから始まる。

駅の改札はこれから出勤と思われる派手な姉ちゃん達で埋まっていた。
皆、同じような毛先をクルクル巻いた髪型をして、同じような露出度の高い服を着て、同じようなパンツが見えそうな短いスカートを穿き、同じようなブランド物のバッグをぶら下げてた。
なかなかその光景は圧巻でした。
俺はきつい香水の匂いにくらくらしながら(これからこの娘達は愛想笑いでお酒をついだり、汚いおっさんのち○こ咥えたりしに行くんだなあ)などと感慨に浸っておりました。
その一群が全員改札をくぐり終えるまで俺達は切符も買わずに待っていたのですが向かいからやってくる女の一人に俺は目を奪われた。

Iさん!?

間違いありません。
小、中と同じ学校だったIさんです。
俺は人の顔を覚えるのはかなり得意なのです。
同じく同級生だったOはIさんにまるで気付いてないようです。
Iさんも俺達の事にまるで気付かない様子で一人夜の歓楽街へ消えていきました。
俺は変わり果てたIさんの姿に少なからずショックを受けてました。
これがクラスに一人はいるヤンキーのヤリマン女なら俺も(ああ、やっぱりあいつも落ち着く所に落ち着いたな)と特に何のショックも受けずに済んだのですが、Iさんはそういう女達とは正反対の娘で俺達の間では正にイノセンスの象徴だったのです。
Iさんはそんなに美人ではないものの気立てのいい優しい女の子でした。
そしてそれを象徴する忘れられないエピソードがあって、それが日記のタイトルにもなってる「阪急デブ事件」なのです…。

さてその「阪急デブ事件」とは

俺とOにはMという小学校の頃から知ってる共通のデブの友人がいて、そいつはデブの宿命とも言える典型的ないじられキャラでした。
しかもデブの上に調子乗りだったのでそりゃあもういじられキャラとしての将来は約束されたような物でした。
でも俺はMとは小学校では同じクラスになった事はないので「阪急デブ事件」を実際目にした訳じゃないんですよね。
だからここからはあくまで後でOに聞いた話です。
ある日、教室にMが真新しい色鉛筆のセットを持って来たんですよね。
それも24色とかそんなしょぼいのじゃなくて色の種類も凄く多いやつ。
小学生ってそんな物でも凄い騒ぎ立てるじゃないですか。
であっという間にMはクラスの数人に囲まれ口々に「すげー!」とか「これどこで買ったの?」とか聞かれてた訳です。
で生まれついての調子乗りのMは鼻高々ですよ。
M「実はさあ。親父がイギリスに出張行っててそのお土産に買って来てもらったんだ」
観衆「おお、すげえ!イギリスかよ!」
そんな中、その輪の中にいたOがある物を発見してしまったんですね。
Oは昔からそういうとこには目ざとい男で、人が一番気付かれたくない物を一番嫌なタイミングで見つけてしまう恐ろしい男なのです。
何をOが発見したかと言いますと、イギリスで買ったはずの色鉛筆に貼られていた…

「Hankyu」と書かれた俺達におなじみの阪急百貨店のシール!!
[

その情報は瞬く間にMの席の周りにいた者達に知らされさっきまで得意の絶頂だったデブは今やうなだれるのみになった。
そしてそれを最初に発見したのがOというのがまたまずかった。
Oは当時、I男とJという二人と仲が良くその三人はクラスで「極悪系」と呼ばれ、触れる者みな傷つけずにはいられない男達として恐れられていた。
早速、その三人が集まってMを集中攻撃し始めた。
O「おい、豚野郎!どこで買ったって?ふーんイギリスねえ…」
I男「くだらねえ見栄張りやがって!こいつの事これから阪急デブって呼ぼうぜ」
J「おお!いいね!」
そこで始まる悪魔達の阪急デブコール。
Mにとっては地獄のような時間だっただろう。
しかしそこに救世主が現れた。
それがIさんだった。
I「あんた等、やめーや!」
その後Iさんが言った一言は今でも伝説だ。

I「イギリスの阪急かもしれへんやろ!!」

何のフォローにもなってないよIさん…。
もちろん極悪系の三人がそんな言葉にひるむ訳もなく、むしろ火に油を注ぐ結果となった。
O、I男、J「イギリスに阪急あるかボケ!」
そしてそれからMは中学を卒業するまで俺達に「阪急デブ」と呼ばれ続けた…。
以上が有名な阪急デブ事件だ。
これを読んでもらえばいかにIさんがいい娘だったか分かってもらえるだろう。
この一件以来ネタとしてMの初恋の相手はIさんという事になり、俺達の間でIさんは、イノセンスの象徴となった。
そんなIさんが今や十三のキャバクラ、もしくは特殊浴場などで働いてると思うと俺は流れる歳月の残酷さを恨まずにはいられなかった。
俺は改札をくぐり、電車に乗り込んでもOにさっき見た物をなかなか言い出せずにいた。
しかし現実というのはいつだって残酷な物だし、俺達ももういい年だからそれを受け止めねばならない。
意を決してOにさっき改札で見た物を教えた。
Oは呆然とした顔で「Iさんがそんなとこで働く訳ないやんけ!俺をちょっと…からかってみただけだよな?」と言った。
それを否定して間違いなくあれはIさんだったと教えるとOはそれから俺が何を言っても当時公開していた押井守監督の映画「イノセンス」のキャッチコピーのパクりを口にするのみになった。

イノセンス それは、Iさん」

彼は壊れてしまった。
俺は当時から人の美しい思い出をぶっ壊すのが大好きだったのでついでにここ何年も連絡を取ってなかったMにもさっき見た物をメールで報告してみた。
しかし彼から返ってきたメールは予想とは違っていた。
細かい内容は覚えてないがたしかこんな事が書いてあったと思う。

「あの時Iさんの一言がなければ俺の心はO達によって壊されてしまっていただろう。キャバクラ?ヘルス?大いに結構じゃないか。キャバクラで働いてるなら彼女は愛を知らない若者に愛の素晴らしさを教え、ヘルスで働いてるなら妻に先立たれた老人達とかの寂しさをその体で埋めてやっているだろう。彼女は今も誰かを救い続けている…」

俺は(前向きなデブほど腹立たしいもんはないぜ!)とそれを読んだ当時は「ちっ!」と舌打ちしたもんですが、今なら彼の言っていた事も分かるような気がするんです。
やっぱり必要とされてるからこそ、その職業がある訳だからどんな所で働いててもIさんはIさんなんだと。
そしてかの有名な哲学者マルクスの言葉を借りるならば肉体労働者こそがこの世で最も美しいのです(こんなん書いたら頭良さそうに見えるかなと思って書いてみたけど、もちろんマルクスの本なんか一行たりとも読んだ事はありません)。
Iさんが変わってしまったのか変わってないのかは分からないけどこの日記で結局のところ言いたかったのは

「変われるってドキドキするね!」

って事ですね。
ブラボー!ハラショー!ムイビエン!Iさん!
彼女が今も幸せに暮らしていればいいなと願いつつ、日産カローラのCMの曲が流れて【完】https://www.youtube.com/watch?v=Q3Dfl3ed1bA


結婚式のメンバー

3月21日の春分の日の振り替え休日に5歳位からの腐れ縁のidahoさんの結婚式に行ってきました。
入院中からこの日は飲んだろうと思ってたので、再飲酒の事をアル中用語でスリップと言うのですが、スリップだとつい魔が差して的なニュアンスがありますが、俺の場合は、朝からソルマック胃腸液飲んで行くという確信犯なので、ただ飲んだだけですね。
入院期間も入れて五カ月飲んでなかったんですが、久々に飲んだ酒は、やっぱ罪悪感もあるしそんな美味いもんでもなかったな。
テンションも上がらんかったわ。
大して飲んできたつもりもなかったけどもう一生分飲んでしまったんかもしらんなあ。
祝儀袋に筆ペンで3万ペリカって書いて渡したんも特に笑いも生まれへんかったしな。
式はいい式でした。
中庭出てブーケトスみたいなんやってんけど、結婚願望ないのに俺が見事にキャッチしたわ。
映画券3000円分貰ったわ。
何、観よかな。
しかし長い間、俺と童貞を共に温めてきたidahoさんが結婚とはなあ。

幸せってヤツがそこにあったとはな おそらくそれに勝るものはない 時は巡り 片時も止まらない 未来は俺等の手の中

THA BLUE HARB/未来は俺等の手の中より


idahoさんの勤める会社は、大阪芸大の出身者が多いので余興もレベルが高かった。
で二次会も参加。
二次会は、新郎の親戚もいなくなるしがっつり飲んだろうと思ってたのに周りのストップもあってビール4杯位しか飲めず。
それで二次会終わってタクシーで弟と大佐が住むマンションまで帰ってんけど途中のスーパーで500mlのチューハイ三本買った。
それ飲んだら久々に眠剤なしですぐ寝れてんけど、夜中起きて日付変わってなかったからまだいけると思ってコンビニに酒買いに行ってんけど、何故か貰った引き出物とトートバッグ持ってコンビニ行ってコンビニの前に忘れていくという失態を犯した。
後日一時間半かけてまた取りに行ってんけど、店員さん曰くだいぶベロベロやったらしい。
まあ、トータルで2リットル以上は飲んでるけどほんま弱くなってたわ。
五か月やめた事によってちょっとはマシになってるかもしらんと期待しててんけど全然飲めなくなってる。
もう飲んだらあかんのやろうな。
次の日から坑酒剤飲んだから連続飲酒にまた戻ったりはしてないけど、飲みたい気持ちは、前より強くなった気がする。
最初からやっぱずっと断酒すんのが一番いいんやろなあ。
結婚式も耐えるべきやったかもとちょっと後悔。
式の参加者で無職俺だけっぽかったから肩身せまかったなあ。
昨日も介護職員の面接行ってんけど、さすがにアル中なんは隠したけど病院で不眠症なんで眠剤貰ってますって言った途端、反応悪くなった。
どうも落ちたくさいなあ。
最初はバイトでもいいねんけどなあ。
ちなみに日記のタイトル「結婚式のメンバー」は何十年か振りに村上春樹による新訳が出る偉大なアル中作家カーソン・マッカラーズの代表作です。
これは、読書好きはみんな買いですよ!

結婚式のメンバー (新潮文庫)

結婚式のメンバー (新潮文庫)

アル中と戦った十人の作家http://karapaia.livedoor.biz/archives/52150118.html

これ見た時は、やっぱりなと思った。
俺が好きな作家だいたいアル中やったわ。
レイモンド・カーヴァートルーマン・カポーティー、ウィリアム・アイリッシュレイモンド・チャンドラー井上靖中島らも寺山修司
俺にも何か書けるかもしれないと思うけど、ボクサー時代と違って随分面白くない人間になってしまった気がするし、書く事ないんだよなあ
このブログのアクセス数もそりゃ増えへんわ。
これからこのブログがアル中破滅日記になるのか更生日記になるのかみんな生温かく見守っててくれ。

BLUE MONDAY

退院してもうすぐ二ヶ月目ですわ。
今んとこ飲まずにいけてます。
毎週、水曜日は断酒会行って、金曜日は病院行ってるんで入院してた時よりは忙しい。
でも毎日酒飲んでた頃は、何もしなかったから昔よりは有意義に毎日過ごしてる気がする。
断酒会は、入会金3000円払って入会したから毎週行ってます。
会員八人しかおらんから体験談も飽きてきたな。
断酒会ってのは、アメリカでビルさんとボブさんが酒の失敗談を話してるうちに酒が止まったので二人で始めたAA(アルコホーリクス・アノニマス無名のアル中達)ってのを松村春繁さんという高知のアル中が日本流にアレンジした団体やね。
俺の住んでる街にはAAしかなかったのでAAに行くつもりやってんけど、代表の人が入院して閉鎖してしまったらしいので隣の市の断酒会行く事になってんな。
AAはアメリカ発祥って事で宗教臭いのが嫌やけど、時間が短いし(AAは一時間、断酒会は二時間)年齢層がまだ若そうな気がしてんけど、田舎やしどっちでも年齢層は高かったやろうな。
AAの代表が、入院したんも酒が原因臭いけどどうなんやろか。
ちなみにAAと断酒会は、目的は一緒なのに仲は悪いらしい。
共同でイベントやったとか聞いた事ないもんな。
金曜日に通ってる病院では毎週お酒の勉強会みたいなんやってるねんけど参加者で結構歳が近そうな女の人がいた。
女の方が、同じ量飲んでても男より早くアル中なるみたいやから可哀想やな。
でも入院してた時の他の患者や断酒会の人の体験談聞いてても、絶対俺そんな飲んでないのにと思ったわ。
ボクシング引退してから、速攻なった気がする。
やっぱ朝酒がまずかったんかなあ。
あと依存に対する耐性も、普通の人より大分弱かったんやろうな。
そのおかげで肝臓とかもやられんで済んだとも言える。
まあ、酔っ払ってこけて前歯二本と八重歯折れてるし、これ以上被害が増える前にやめるしかないんやろうな。
入院前、ゲロ吐いたら真っ黒やって血やったんやろうけど、普通血二回吐いたら死ぬらしいねんけど、俺、四、五回吐いたけど死なんかったなあ。
食道も胃カメラ飲んで調べたけど静脈瘤できてなかったらしいし、なんやったんやろう?
で、毎日仕事もせんと何やってんのかというと人生初就職に向けて体力付ける為に走って腕立てやってるわ。
4キロくらいしか走ってないけど現役やった頃には、全然戻れへんわ。
煙草もやめなあかんのやろうなあ。
吸えるとこもどんどん少なくなってるし。
酒やめれたら、やめれそうな気もするけど。
走ってるおかげで体脂肪は、10パー切った。
あと二ヶ月は、失業保険出るからその間にもっと体力付けとかなな。
あとは、本読んで音楽聞いてる。
3月1日は、映画の日で割引あったから梅田まで行って辰吉さんの映画観て来たわ。http://www.joe-tomorrow.com/
平日の朝から映画観れるなんて無職って素晴らしい。
辰吉さんもあの歳で現役やって言い張るなら、煙草はやめななあ。
知名度あるから引退してジムやった方が絶対儲かるのに、金じゃないんやろうなあ。
そういうとこが好きなんやけど。
ハローワークで調べた限り、やはり俺には介護の道しかない気がする。
最近、介護職員が施設の入居者殺してたけど、俺なら絶対そんな事はしねえ。
戦争体験したお年寄りはリスペクトしてるからな。
もう日付変わって火曜日やけど

BGM:New Order/Blue Monday 88

https://www.youtube.com/watch?v=9GMjH1nR0ds

MY BLOODY VALENTINE

今日は、クリスマスと並ぶいけ好かないイベント、バレンタインですよ。
こういうモテ格差が生まれるイベントは、ほんまやめて欲しい。
お菓子会社が儲ける為に作ったイベントやろ。
でも2月14日は、忘れられない日でもある。
12年前の2月14日、バイト先のピザ屋で仲が良かったTさんが交通事故で亡くなった日だ。
深夜、電話で知らされ救急病院に駆けつけたが、着いて何十分後かに亡くなった。
Tさんの事は、大好きだった。
エキセントリックな人だったので最初の方は、一線引いて付き合ってたんだけど、話すようになったら面白いし、めっちゃいい人だったし、音楽趣味も良かった。
親が創価学会の会員だったようで、新成人の集まりがあると親に言われて行ったら創価青年団の入団式だったらしくて、賞状貰う前に気付いてそれを突き返し、「お前等、こんなもん渡していい事してやったと思ってんだろ!このオナニー野郎共が!」と大勢の参加者に叫んで会場を後にしたらしい。
この話を聞いてからこの人パンクやわあと思って、深く付き合うようになったんだ。
亡くなった日の二週間後に自分は試合が決まっていて、高校でボクシング部だったTさんも観に来たがってたけど、俺も一緒に働いてた友人も応援に行く為に休むという事で人がいないのもあってTさんは、呼ばなかった。
この先、また機会があるだろうと思ってた。
試合は、深夜の関西ローカルだけどTV放送もあったしね。
自分は23戦したけど、どの試合も自分の為に戦った。
でもこの試合だけは、Tさんの為に勝ちたいと思って、勝ちに徹してアウトボクシングした。
そして6Rに倒した。
試合前のリングアナウンスで勝ったらこの勝利はTさんに捧げますと言ってもらってたので、それが叶って嬉しかったな。
当時、俺の二個上だったTさんの年齢は、とっくに超えてチャンピオンにもなれず、34歳のアル中のおっさんになり申し訳ない限りだ。
生きてる時に一回でも一緒に酒飲みたかったな。
その純粋さ故に、心療内科のお世話になってたTさんにsyrup16gのCD貸したら「いいけど、聞いてたら病みますねえ」と言ってた。
そんなsrup16gの俺もTさんもお気に入りだった一曲。

BGM:syrup16g/不眠症

https://www.youtube.com/watch?v=QUehbIXGIos

この際だ このまま
すべてぶちまけると
この間俺はまだ
でかい過ち犯したんだ
それはただ時が経ちゃ
忘れてく問題だろうか
それは無いな今もまだ
空っぽのままで生きてるよ
もう遅ぇかねぇ ねぇ
もう遅ぇかねぇ ねぇ
もう遅ぇかねぇ 寝れねぇ
もう遅ぇよねぇ

NO ALCOHOLE NO LIFE

昨日やっとこの映画観れた。
マジ酒こえーよ。
有名な割にテレビでやってんの見た事ないのは、やはり酒造メーカーがスポンサーに付きにくいからってのもあるんやろうな。
ジャック・レモンが温室に隠した酒を探して温室を破壊しまくるシーンは、アル中の意地汚さがよく出てる。
あれ素面でやってんねんから大したもんやわ。
俺も酒を買いに行かさない為におかんに財布隠されて怒鳴りつけてんけど、あれも傍から見てたらこんな感じやったんやろうな。
気になったのがジャック・レモンの奥さん役のリー・レミックって女優、ゴービトウィーンズの曲のリーレミック(ワナダイズのカバーのが有名やけど)の元になった人なんかな?
知ってる人教えてくれ。
アル中とその予備軍は是非見るべし。
たったの千円やし売れたら俺になんぼか入ってくる設定にしたから。


酒とバラの日々 [DVD]

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ほんで毎日酒も飲まずに何してるかというと、あしたのジョー全16巻を読み返したり、西原理恵子人生画力対決全巻をアマゾンで買ったからそれ読んだり、古いゲームが高くなってるという噂を聞いてセガサターンとソフト、攻略本なんかを抱えて(糞重かった)日本橋のスーパーポテトってゲーム屋まで売りに行ってんけど全部合わせてたったの二千円やった。
翌日腕筋肉痛なったわ。
ヤフオクで売った方が時間はかかるけど金なるんやろうな。
そんで入院してたK病院は家から遠すぎるので、電車で三十分ほどで行ける小さなクリニックを紹介してもらってたので今日行って来た。
K病院は、俺が発狂して以来五年間世話になったけどあんな病院に安らぎを感じるようになったら終わりやわ。
入院中にグループミーティングで言ってた今後の目標、この病院と縁を切る事というのの第一歩やな。
先生は、まあいい人そうやったし、待ち時間もK病院と違って少ないし、いいクリニックちゃうかな。
今日は寒すぎてジョギング断念。
明日はなんとか走りたいと思う。
でもなぜか体脂肪は15%から13%に減ってた。
一桁なったらボクシングのアマジム通って昔の豪腕取り戻さなあかんわ。
診察終わってからハローワークに失業保険の説明会行ってきた。
どうも月八万ちょい位出るみたいやな。
酒も飲まなくなった俺からしたら楽勝やわ。
貰えなくなるまで絶対働かんぞ!
介護の求人は腐るほどあったしな。
明日は図書館行って、スニーカーと革靴のソール修理出しに行かなきゃ。
じゃ、おやすみ☆

酒とバラの日々 最終回

入院生活は、91日で終了。
シャバでの生活二日目。
最後のソフトボールは、雨の為なくなったし、入院中に上映してくれると言ってた「酒とバラの日々」は、結局上映されなかった。
三ヶ月の入院生活で66冊の本を読みhttp://bookmeter.com/u/255496
毎日行ってたサークルK楽天ポイントを1200ポイント貯め
13のブログをアップした。
前回の入院より大分忙しくしてたけど、それでも三ヶ月は長かったわ。
でも退院の日、そんな感動はなかったな。
前は、いっぱい患者と電話番号交換したけど、今回交換したんは、同部屋やった人だけ。
同じ二回目の入院の人やってんけど、四年もやめてたのにふとした事から飲んでしまい、そっから朝からいくようになって一ヶ月くらい飲み続けて再入院なったみたい。
お互い三回目はないようにしようと誓い合ったけど、あんま二人共、楽観はでけへんかったな。
レイモンド・カーヴァーも四回目の入院でやっとやめれたみたいやし、俺ももう一回位あるかもしれん。
同じ三十代の人で18回目の入院って人おったけど、10回超えたらもうやめるの厳しいやろ。
三回目入院する事なったらもう知らんと親にも言われてるし、なんとかやめなあかんわな。
でも入院した患者の中で断酒して社会復帰できるのは、大体三割だけらしい。
MACで五割らしいけど、MACはないわ。
悪い方の少数派にしか入った事のない俺が、その三割に入れるだろうか?
前途は、暗いわな。
退院したら眠剤なしで寝れるかどうか試してみようと思っててんけど、試したら寝れたわ。
浅い眠りやったけど、六時間位眠れた。
やっぱ酒が睡眠の質を下げとったんやろうな。
もう安定剤も眠剤もなしにしたい。
酒さえ飲まんかったらいける気がすんねんけどなあ。
依存するのは、煙草だけにしたいわ。
退院した次の日は、朝起きて五年振りに3キロ位走ったけど、超しんどかった。
体力付けるのと体脂肪を一桁に戻す為に走りだしてんけど、速攻筋肉痛なったわ。
相当体力落ちてる。
まあ五年間、酒飲む以外ほとんど何もしてなかったからなあ。
昼からは失業保険貰う為に、ハローワーク行ってきた。
アル中病院ほどじゃないけど、やっぱマイナスのオーラに満ちてた。
失業保険は二月の二十日以降から貰えるみたいやけど、それまで収入なしやわ。
あと貯金六万しかあれへん。
とりあえずヤフオクで古いゲームとか売りまくるつもり。
夜は、隣の市の断酒会行って来た。
公民館でやってると断酒会の会報に書いてたのでGoogleマップで調べて行ってんけど、全く人気がなかった。
どうも公民館が移転したみたいで古い方に行ってたみたい。
電気も付いてないし、おかしいなあと思って会報に書いてた連絡先に電話しても誰も出ない。
結局、警察署で移転した場所聞いて30分遅れて例会会場の公民館に到着。
参加者、酒害者とその家族と俺含めて八名しかおらんかったわ。
やっぱアル中の少ない土地なんやろうな。
年齢層は、やはり高かった。
案の定、俺が一番若くて、次に若い人で五十代位かなという感じで、あとはおじいちゃん二人と会長が六十代位かな。
もうおじいちゃんなったら飲んだらいいのにと思うけどなあ。
素面で最期を迎えたいんやろうな。
俺は、酔っ払ってワケわからんうちに死にたいわ。
中島らもなんか酔っ払って階段から転げ落ちて脳挫傷で死んだけど、全く痛みは無かったはずや。
しかも昔からそういう死に方をするって予言してたらしい。
まあ、残された家族にも恨まれてないみたいやからアル中にしては幸せな人生やったんちゃうかな。
聞いてみな分からんけど後悔もしてなさそうやし。
で、みんなの体験談聞いててんけど、やっぱ俺なんかまだまだひよっこやったな。
みんな年季がちゃうかったわ。
それで自分の番が来たので体験談喋ってんけど、グダグダやった。
何回も参加してんのに一向に慣れへんわ。
話す事箇条書きにしてメモ作らなあかんなあと思った。
それで全員の体験談終わったら、全員で断酒の歌とかいうの歌って、その後、手繋いで輪になってやるぞーみたいな掛け声かけて終了。
こういうノリほんまきついわ。
でも断酒会とかAAとか参加してる人の方が断酒率は、高いらしいので我慢して参加するしかないわな。
終わった後、ちょっと会員の人等と喋ってんけど会長は、十二年間断酒してるらしい。
大したもんやわ。
他の断酒会には、絶対こいつ飲んでるやろっていうのが何人かおったけど、ここの断酒会は、参加者は少ないけど、みんなほんまにやめてそうやったな。
来週も来ますわと行って皆と別れ、家帰ってこの日も眠剤なしで寝た。

BGM:Teenage Fanclub/Alcoholiday
https://www.youtube.com/watch?v=xp9r3NSe1IQ

久々にBGMに名曲を貼り付けたったけど、俺がアルコホリデーを迎えれるのはいつになるんやろうな。
もうそんな日は来ない方がいいのかもしれない…。
いや、でも…。

酒とバラの日々 12

入院生活87日目。
退院まであと四日や。
昨日は、ソフトボール参加して五打数四安打の大活躍やったわ。
パワーないから長打は、打たれへんねんけど、両チーム共、守備がひどいので普通の内野安打で二塁打三塁打なるからな。
結構な打率を残した筈やから、これで有終の美を飾ってもいいねんけど、退院前日の月曜にもあるから、更に打率を上げてアル中ソフトボール史に名前を残すわ。
つーか、SMAP解散なんかどうでもいいねん!
そんな事よりデヴィッド・ボウイ死んでもた!
患者でこの衝撃を分かち合えたのは、MAC行かないと退院させないと言われてるけど、頑なに拒否してる入院七ヶ月目を迎える天王寺高校卒のインテリアル中Hさんだけやったわ。
まあ、Hさんも知ってる曲「Let's Dance」だけやったし、俺も持ってるアルバム、ベストだけというぬるいファンやってんけど、ロック史に名前を残す偉大なミュージシャンやったと思う。
これで俺の入院中に、水木しげる野坂昭如(数少ない長生きしたアル中作家やけど、心筋梗塞で倒れてからは、酒もタバコもスッパリやめたらしい。飲み続けて長生きしたアル中作家は、俺の知る限り井上靖ブコウスキーだけやな)、デヴィッド・ボウイと結構好きやった人、三人死んでるわ。
俺の入院中に一つの時代が終わろうとしてるんやろうな。
俺も酒飲んでる場合じゃないわな。
ガラケーやからリンク貼られへんけど、YouTubeフレディ・マーキュリーと歌った「アンダープレッシャー」聞いて彼の冥福を祈ろうじゃないか。
そして今日は、家から一番近い、だんじりの町にある作業所見学に行ってきた。
みんな、時給50円でダイソーの商品にシール貼ったり、パナソニックの紙袋に紐通したりしてたわ。
全く行く気は、起こらんかったわ。
20日以上出て作業したら皆勤賞で二千円貰えるってケースワーカーがエキサイトして勧めてきたわ。
おまえがやれやって思ったわ。
でも通ってる人等、年齢層だいぶ高そうやったから、介護の仕事やる前に老人との付き合い方学ぶのには、いい練習なるかもしれんなあ。
退院して二、三週間は、色々やる事あって忙しいけど、暇になったら通うのも考えてみるか。
そういや他の作業所の職員でも元ボクサー二人いるって言ってたから、やっぱボクサーのアル中率、他のスポーツに比べてだいぶ高い気がする。
世界チャンピオンの海老原さんもアル中で、五十代で亡くなってるし、一回ちゃんとボクシングとアル中の関係について誰か調べて欲しいわ。
この入院日記もう12回まで続いてるのに、一向に読者増えてる様子がない。
次で最終回やから、みんな頼むで!
とどめをハデにくれ/Theピーズ